茨城県水戸市にあるてんかんだけを診療しているクリニックです

発作の対処法

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てんかん発作が起きたとき、発作になりそうなときの対処法

発作になりそうな時(発作の前兆時)の対処法

 発作前に、いつも同じ前兆を感じる方がいらっしゃいます(前兆が全くない方もいらっしゃいます)。前兆は、胸がなんともいえずムカムカする、あるいは視界にちかちかする光が見える、など患者さんによって様々です。
 前兆が来たときは、体にぐっと力を入れると、一時的に、前兆から発作そのものへ進むのを防げることがあります。発作は「ほっ」と気がゆるんだときに起きやすいので、逆に体を緊張させて発作を遠ざけるのです。
 ぐっと緊張させて時間をかせぎ、その間に、発作予防の坐薬(ダイアップ坐薬など)をトイレで入れるか、発作予防の口から飲む頓服薬(ダイアップと同じ成分のホリゾン)を服用するとよいでしょう。
 ただし、これらの方法は100%効果があるとは限りません。前兆が出て体調がいまひとつなときは、早退して体を休ませたほうがよいでしょう。

全身強直間代発作(全身けいれん発作)のとき周りの人にしてほしいこと

けいれんが起きたら

①周りの物を遠ざけて平らに眠れる場所を作ります。
②患者さんのえり元、おなかのボタンをはずし、服をゆるめます。
③可能であれば、患者さんを体ごと横向きにしてあげます。
④時計をみて、けいれんがどれくらい続くか、確認します。
⑤どのような発作か、観察してください。手足の動き、頭の向き、目の動き、唇の色を見てください。(可能であればスマホで10-20秒でも動画を撮っていただけると、後日、大変参考になります。)

こんなときは救急車を呼んで!

①手足がつっぱるか、あるいはガクガクするけいれんが10分以上続くとき。
②1,2分のけいれんのあと、本人の意識が回復する前に続けて二回目の発作が起こったとき(※けいれんが10分以上続くか、間をあけずに連続して起こるときは重い発作の可能性があります。119番してください)。

けいれんがおさまったら

①けいれん中に横向きにできなかったのであれば、おさまってから体を横向きにします。
②大部分のけいれんは1-2分でおさまります。その後は20-30分ほどぼーっとした様子になるか、20-30分ほど寝ます。けいれん後の様子がこのようにいつもと同じであれば、救急車は必要ありません。回復するまで近くにいましょう。
③発作予防の坐薬(ダイアップ坐薬10㎎など)があれば、二回目の発作を予防するため、入れてあげるのもよいでしょう。

意識がはっきり回復したら

 全身のけいれん発作は筋肉が強く動くので運動したのと同じ状態です。麦茶やスポーツドリンクを一口ずつ飲んで、水分と電解質を補います。

後日

 その週のうちに当院を受診し、発作の様子をよく教えてください。発作があったときの受診は予約不要です。

発作のときにしてはいけないこと

①けいれん中、強く抱きしめたり、手足をおさえたりしてはいけません。刺激になり発作の長引くことがあります。
②上下の歯の間に、布やおはしをはさんではいけません。(昔は歯に物をはさめと言われましたが、現在では、口のケガ、窒息などの危険があるので、はさまないようにと言われています。)

意識障害を伴う部分発作のとき、周りの人にしてほしいこと

発作の詳細

意識がぼやけて、ぼーっと1点をみつめたり、きょろきょろしたり、口をならしたり、歩き回ったりする発作です。たいていは数分でおさまります。

患者さんがぼーっとしているとき

数分で意識がもどりますので、刺激せず見守ります。

患者さんが歩き回るとき

歩き回るだけならそっと見守ってください。「動いちゃだめ!」と体を押さえつけると、強く振り払うなど抵抗するのでかえって危ないです。なお、ケガしそうなもの(はさみなど)はそっと引き出しにしまいます。

患者さんが階段やストーブなど危険な方向に向かっているとき

患者さんの横から近づいて静かに話しかけ、進む方向を変えてあげるつもりで、そっと誘導しましょう。「そっちはあぶないから、こっちに来てね」というふうに。患者さんの正面から近づくと怖がって抵抗することがあります。横からそっと誘導するのがポイントです。

こんなときは救急車を呼んで!

ぼーっとする発作が30分以上続くときは、救急車を呼んでください。

TEL 029-231-0534

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